令和6年度 第2回進路希望状況調査を過去のデータと比較しました

先日、愛知県教育委員会から「令和6年度中学校等卒業見込者の進路希望状況調査-第2回-」が発表されましたのでその内容について見ていきたいと思います。

目次

中学校等卒業見込者の進路希望状況調査って何?

「中学校等卒業見込者の進路希望状況調査」は県内の中学生の進路希望調査をまとめたもので、年2回10月と12月に公表されています。
第2回は志望校が固まりつつある11月頃に各学校で調査されているので、第一回よりは現実的な数値となっています。

愛知県教育委員会のページはこちらから。

令和6年度 第2回進路希望状況調査

まずは全体から。

倍率の高い高校 普通科

今回の調査で倍率の高かった高校も合わせて発表されています

学校名倍率群・グループ
松蔭高等学校3.60倍尾張1・2群A
瑞陵高等学校3.59倍尾張2群B
熱田高等学校3.55倍尾張1群A
天白高等学校3.31倍尾張1群B
菊里高等学校3.21倍尾張1群B

松蔭高校・瑞陵高校・菊里高校は毎年倍率上位常連の人気の高い高校ですね。

倍率の高い高校 専門科

学校名学科倍率グループ
市立工芸デザイン3.70倍Aグループ
旭丘美術3.10倍Aグループ
市立工芸情報3.05倍Aグループ
春日井泉生活文化2.78倍Bグループ
市立名東国際英語2.70倍Aグループ

市立工芸のデザイン科・情報科、名東の国際英語科、旭丘の美術科は毎年高い倍率となっています。

昨年度に続き春日井泉高校生活文化科は倍率が高くなっています。

春日井市内と近隣の高校

まずは春日井市内と近隣の高校の倍率を見ていこうと思います

参考データの今春最終倍率は推薦入試の合格者を除いた一般入試の倍率となっています。

スクロールできます
高校名群・
グループ
定員第一希望第二希望倍率今春最終倍率
(参考)
昨年度合格者の
平均内申点
春日井高校2群A3204103502.382.2639.1
春日井南高校2群B3603535192.422.4634.0
高蔵寺高校2群A3203332741.901.7033.3
春日井西高校2群A2801472981.591.4027.2
春日井東高校共通B160701841.591.4526.2
春日井泉高校(ビジネス科)2001421291.361.6124.3
春日井泉高校(生活文化科)4051602.782.4024.0
春日井工科高校2401691141.181.4723.4
旭野高校2群B3604651421.691.9337.9
名古屋市立北高校2群B2802872561.941.9929.3
名古屋市立山田高校2群A2804533152.742.0028.2

春日井高校

過去5年間の倍率推移です。

近隣の春日井市内の中学のトップクラスの生徒の多くが目指している高校のため、安定して高い倍率となっています。

春日井高校は推薦入試で定員の20%程の合格者が出るので(ほとんどの普通科は定員の15%程)、一般入試の最終倍率は第二回の進路希望調査から大きく変化しないことが多いです。

今年度も同様の傾向が続くと思われます。

春日井南高校

過去5年間の倍率推移です。

第二回の進路希望調査では、第一回と比べ第一志望・第二志望ともに大きく人数が変化し、倍率が下がりました。

ですが決して低い倍率ではないので、受験生は油断しないようにしましょう。

高蔵寺高校

過去5年間の倍率推移です。

公共交通機関の交通の便はあまり良くはありませんが、校舎内もリニューアル工事をされてきれいになっているようです。

来年2025年度から制服も新しくなります。

昨年までと比べやや倍率が上がっていますので、受験生は受験日まで気を引き締めて取り組みましょう。

春日井西高校

過去5年間の倍率推移です。

第一希望者数に対して第二希望者数が2倍以上と多く、併願の他校の倍率によっては定員割れが起こります。

昨年度に引き続き定員割れとなりそうです。

<定員割れ>とは

入学志願者の人数が募集定員よりも少なくなる状況の事を言います。

愛知県公立高校入試では、定員割れの場合志願者全員が「合格」となります。

内申点や当日の点数に関わらず合格となるため、入学後に授業に付いていけなくなる生徒が定員割れをしていない年度と比べ多くなる傾向があります。

「定員割れ」が濃厚だからといって、安易に受験すると入学後に苦労する事になりますので、慎重に検討する必要があります。

春日井東高校

過去5年間の倍率推移です。

募集定員は160名と大きくはない高校なのですが、定員割れが続いています。

第一志望の人数も定員の半数以下となっていて、今年度も定員割れが予想されます。

春日井泉高校(ビジネス科)

過去5年間の倍率推移です。

(令和3年までの倍率は商業高校のものです)

第一回の進路希望調査時は倍率0.81と低かったのですが、第二回では昨年を上回る倍率となりました。

専門科の為、推薦入試・特色入試の枠が非常に大きく最大で130人程度が推薦で合格します。

そのため一般入試の定員は例年半数の100人ほどとなるため、最終倍率は高くなりますが今年も定員割れが予想されます。

春日井泉高校(生活文化科)

過去5年間の倍率推移です。

生活文化科は昨年から高倍率が続いています。一昨年の合格者平均の内申点は21.5でしたが昨年の合格者平均の内申点は24.3と急上昇、推薦入試・特色入試で定員の6割が決まってしまう為、一般入試の定員はわずか15人程の狭き門となっています。

春日井泉高校の生活文化科が第一志望の1・2年生は、推薦入試での受験も視野に入れておくといいと思います。

春日井工科高校

過去5年間の倍率推移です。

ここ数年定員割れが続いています。今年はさらに志願者数が減っているので今年度も定員割れが予想されます。

旭野高校

過去5年間の倍率推移です。

春日井市内からの通学はそれほど多くないのですが、名古屋市方面からは春日井高校との選択で選ばれる高校です。

近年の春日井高校の倍率上昇の影響なのか倍率はやや下がっていますが、第一志望の人数が多いので油断はできない倍率です。

名古屋市立北高校

過去5年間の倍率推移です。

春日井市内から自転車通学のできる名古屋市の高校です。

今年度から新制服となりました。また夏と冬の一部決められた期間(7月~10月・12月~2月)は私服登校が認められています。

名古屋市立山田高校

過去5年間の倍率推移です。

第一志望・第二志望ともに多く人気の高校です。

ユネスコスクールにも加盟していて、人間教育に力を入れています。

また駅からも近く、大きな商業施設(mozoワンダーシティ)が隣にあるという好立地も特徴的です。

注目の高校(普通科)

ここでは春日井市外の公立高校のうち当塾からの志願者も含む注目の高校を取り上げます。

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高校名群・
グループ
定員第一希望第二希望倍率今春最終倍率
(参考)
昨年度合格者の
平均内申点
明和高校2群A320551121.761.7643.1
千種高校2群B2804172822.502.4441.8
名古屋南高校2群A3202456432.782.4838.2

明和高校

塾長の母校でもある明和高校です。交通の便もよく、名古屋市内以外からの通学も多いです。また、来年度からは中高一貫の付属中学が開校します。

「自主自立」に重きを置いており生徒会が果たす役割も大きく自由度も高いです。「自立」には「自律」の意味も含まれていて自由だけでなく自己を律することも求められます。

令和6年度から式典等以外は私服登校も認められているようです。

千種高校

明和高校同様に自由度の高い高校です。「自主自律」の精神を大きく掲げています。

交通の面では最寄り駅からの距離が気になるところですが、春日井市内からも1時間程度と通える圏内かなと思います。

昨年度合格者の平均内申点も41.8ととても高く、相応の学力が求められます。

名古屋南高校

春日井からはJRのみで通えるため、距離の割には通学時間がそれほど長くかかりません。

吹奏楽部は「全国吹奏楽コンクール」「全国マーチングコンテスト」ともに東海大会常連の強豪校です。

注目の高校(専門科)

最後に春日井市外の公立高校の専門科のなかで注目の高校を取り上げます。

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高校名グループ定員第一希望第二希望倍率今春最終倍率
(参考)
昨年度合格者の
平均内申点
瑞陵高校 食物科4076202.401.7732.3
名古屋市工芸高校 デザイン科40123253.702.8029.3
名古屋市工芸高校 インテリア科4047121.481.5027.8
名古屋市工芸高校 グラフィックアーツ科4051131.601.8029.9

瑞陵高校 食物科

県内でも人気の高い進学校「瑞陵高校」のなかの専門科です。

当塾の卒業生に聞いた話では、英語や数学などの専門ではない教科は普通科の先生が兼任しているのでレベルが高いという話でした。また合同で行う文化祭は毎年大盛況でとても楽しいとのことです。

求められる学力も相応に高い為、中学校から推薦をもらいにくいのかもしれませんが毎年推薦枠の定員に達していませんので、第一志望として考えている場合は推薦入試もねらい目です。

名古屋市立工芸高校 デザイン科・インテリア科・グラフィックアーツ科

デザイン科は毎年倍率上位5校の常連です。

倍率の高いデザイン科ですが、推薦入試では実技の試験もあるので他の科の方が受験者が多かったりします。推薦入試に限って言えば令和3年度は定員割れ昨年も定員20人に対して受験者数は21人と他の科よりも合格しやすい状況です。

専門科は推薦入試の合格者枠が普通科に比べて多く、工芸高校ではどの科も募集定員の半数の20人が推薦入試で合格します。

推薦入試・一般入試と定員がほぼ同じなので、工芸高校を目指す場合は合格のチャンスが2回あると考えてぜひ推薦入試にもチャレンジしてみてください。

当塾では推薦入試のための質問の回答のアドバイスや、志願書の添削・面接の練習など合格へのお手伝いをさせて頂いています。


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平手塾 塾長

「個別指導学習塾 平手塾」塾長の平手です。 数学・理科大好きで、話し出したら止まりません。 DIYも大好きなので、塾作りも自分で出来そうな所はせっせと工作しています。

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この記事を書いた人

「個別指導学習塾 平手塾」塾長の平手です。
数学・理科大好きで、話し出したら止まりません。
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